今年初めからの新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、
留学生をはじめとする外国人の来日が制限をされ、
日本語教育機関においては通常の授業の開講ができなかったり、
急遽オンラインでの授業への切り替えを余儀なくされたりしてまいりました。
それに伴い、日本語教師の皆さまも担当授業の減少やオンライン授業への対応を
余儀なくされた方々も多くいらっしゃることと拝察いたします。

10月に入り、入国制限が緩和され、
徐々にではありますが外国人の来日が再開されております。
日本語教育機関にお勤めの皆さまがたにおかれましては、
留学生が来日後2週間の自主隔離をするための滞在先の確保や、
定期的な健康管理をするための手段の検討など、
いろいろと苦慮されていることと存じます。

今後の日本語教師としての見通しが不透明であると
ご不安に感じているというお声が事務局にも届いております。
確かに、外国人が指導対象である日本語教師にとって、
今年はけっして芳しいとは言えない状況です。
しかし、長期的な視野で考えれば、日本の少子高齢化は改善される見込みは低く、
外国人就労者の需要は従来の推察通り増していくでしょう。
また、オンラインでの授業スタイルが定着してきており、
自宅から海外の日本語学習者に向けて日本語教育をおこなう新たな選択も広がりつつあります。

ビジネス日本語教育の専門性を高めたり、
オンライン授業を実践するプロフェッショナルを目指したり、
留学生を受け入れる日本語学校のみならず日本語教師が活躍する場は国内外に広がっています。

日本語教育だけに限らず、
様々な業種で苦しい状況はしばらく続くでしょう。
しかし、日本語教師は必ず社会に貢献できる職業です。

ぜひこの状況に心折れることなく、
継続的に自己研鑽をなさり、活躍の可能性と場を広げていっていただきたいと思います。
私ども全養協でも採用説明会の開催や研修の実施を通して、
皆さまのお力になれますよう努めてまいります。